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松田靖弘のブログ

仕事とする建築のことや大学で教えている緑のことなどをはじめ、自分の日常の些細なことまで含めて気が向くままに書いていきます。

2023年の初詣

明けましておめでとうございます

本年がどうかよい年でありますように

2023長谷寺

さて今日書くのは初詣のこと。一日には近くの神社へ参りましたが、昨日の3日は、奈良の長谷寺へ行きました。近鉄電車などで近くはよく通りますが、私は30年以上前に一度行ったきりで、本当に久しぶりです。

実は去年もここに行きたいと思ったのですが、先に大神神社にお参りしたら時間が遅くなってしまい、あきらめたのでした。行きたかった理由は、一昨年に読み昨年末にも少し書いたイギリス人の女性旅行家イザベルさんの本に長谷寺のことが書かれていたからです。

彼女の関西への旅行は、神戸へ船で来て、京都でしばらく滞在したあと奈良市内を経て伊勢神宮へ行っているのですが、その途中、この長谷寺を訪れています。

彼女は日本の古い文化に対しては、それほど面白いとは思わなかったようで、その中でも建築では、かなり興味深く感じて書いていたのは、確か浅草寺とこの長谷寺くらいではなかったかと思います(日光はどうだったかは、ちょっと忘れました)。

まあそんなことで、私も昔に一度行ったきりで、どんなところだったか、あまり覚えていなかったので、これを機会にあらためて見てみたいと思ったのでした。
2023長谷寺の牡丹
([ここが牡丹でも有名とは聞いていましたが、この時期に咲く寒牡丹が見られるとは思っておらず、寒牡丹自体も見るのは初めてで、正月明けのちょっとした僥倖でした)

下の川筋から大和川の本流の脇を上り、さらに登楼の階段を通って本堂までたどり着くと、その前のテラス?から見える、広々と拡がる周りの豊かな山容の景色は、なかなか素晴らしいものでした。たしか彼女はさらに山を登って、上の方まで行っていた記憶があります。今地図で見る「まほろば湖」というのがありました。でもそこに今ある初瀬ダムは、当時はもちろんなかったと思いますから、おそらく単なる川筋だけだったでしょう。何を目当てに登って行ったか。

まあ私も1年半ほど前に読んだだけなので、彼女がこの場所でなにを書いていたのかはほとんど忘れています。再度読んでみたいと思いますので、何か面白いことでもあればまた書いてみます。

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2022年末 その2

昨日の続きで今年の読書について。

まずは去年の続きのような感じで、やはり明治の初めごろに日本にやって来た外人の本を見つけて読んだのが、エドワード・S・モースの「日本その日その日」。これもなかなか面白く読みましたが、去年のイザベル・バードさんは女性でイギリス人の旅行家。モースはアメリカ人の男性で考古学者。大森貝塚の発見者としても有名です。

男と女や仕事の違いはともかく、当時のイギリス人とアメリカ人の違いや日本に対する見方について、それぞれが鮮やかで、それらを比較しながら考えてみるだけでもとても面白く、今回は一気に読みました。

初めて来たのはモースの方が先で、明治10年。イザベルさんはその翌年でした。同じように最初に日光へ行き、あとで北海道のアイヌの部落も訪れています。北海道行きは、もしかするとほぼ同時期だったかもしれませんが、イザベルさんの雰囲気からすると、そうだとしても同じ白人でもアメリカ人にはわざわざ会おうとまではしなかったように思います。(**つづき)

さてそのモースの本を読んでから、彼によるもので私の仕事にも関係する「日本人の住まい」という本もあったので読もうと思いました。ただ訳者が異なる二種の本があって、迷いましたが比較的最近のものを買うことにしました。でもその訳者は建築のことはそれほど知らないようで、私としては少し読みにくくて、途中でおいてしまいました。図書館でそれ以前の1981年に出た本を借りてきて半分ほど読みましたが、これは私の大学時代の先生でもある上田篤先生たちの手になるもので、やはり読みやすくてこちらを買えばよかったとあとで思った次第です。

さてここまでは去年の続きでしたが、実は今年の読書で本当に書こうと思ったものは別にあって、次の本でした。宮部みゆきさんの「孤宿の人」。私は宮部さんの時代劇が好きで、以前から図書館にあればよく借りてきて読んでいます。夏頃でしたか、これも時代劇だと分かって借りて来ました。

まあ私にとっては軽い読み物のつもりでしたが、単行本で上下二冊組ですので、そんなに短くはないのですが、読み進むうちに、これは彼女の本ではいつものことですが、強く引き込まれてしまい、一気に最後まで読んでしまいました。

宮部さんの筆力のすごさは知っていますので、それだけならいつもの通りのはずでした。ところが最後のエピローグの部分になって、自分でも不思議に感じたほどですが、なぜか一気に涙腺が崩壊してしまいました。これはなぜかよく分からず、自分なりにもちょっと恥ずかしいと思えるような出来事でした。まあその理由などはうまく書けませんが、ざっとでも考えて思うのは、おおげさすぎるかもしれませんが、人間は生きて死ぬという、その当たり前の人生とは、つまりはこういうことなんだと、どこか腑に落ちるようなところがあったからだと思います。小説全体としては、ちょっとおおざっぱすぎると思えるようなところもありましたが、物語の一番最後に、「宝」が丘の上の「おあんさん」の墓に向かって走っていくときの文章や、その背景としてのはるかな瀬戸内海や街並みの景色は、心に深く刻まれました。

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2022年末 その1

今年ももう数日で終わることになりました。いつものように今年の総括など書いておきます。

今年印象に残るものとしての一番は、残念ですがやはりロシアのプーチンが始めた戦争のことだと思います。それが終わったら書こうとここに書いたことがあったので、結局あまりここには書けないままで、かなり残念な年にはなってしまいました。来年は納まってくれるように祈りますが、まあ嫌なことはそれだけにしましょう。

秋以降、スポーツでは自分にとってもすばらしいと思える出来事がいくつもありました。まずはプロ野球で、オリックスの日本一。自分は一応阪神ファン?なので、普段はあまりパリーグの試合は見ていなかったのですが、最終日の試合で勝ったあと、ほぼ同時にあったソフトバンクが負けたことで決まるというかなり劇的な逆転優勝の瞬間(ソフトバンクの敗戦)を、たまたま近くのデパートの家電売り場のテレビで見ることができました。あたりにおこった小さな歓声や拍手の音、なかなか感動的な瞬間でした。

そしてそれに続く、あのヤクルトとの日本シリーズ。去年も同じ相手で負けているので、2連敗したときには今年もやはりだめかと思いましたが、そこから劇的にひっくり返しました。今年はヤクルトの村上選手の三冠王もすばらしいとは思いますが、阪神戦ではかなり痛いところでやられましたので、私にとってはそれをはるかに超えた、胸がすくようなすばらしい日本シリーズでした。

さらには、11月末からのサッカーのワールドカップ。スペインとドイツと同組になったときには、まさか日本が一番で本選に残るとは、だれが予想したでしょうか。終わってみての感想は、本当に日本も強くなったんだなと多少実感できた次第です。

そして先週、その最後を締めた決勝戦でのアルゼンチンの勝利。まあその試合は最後まであれよあれよと見ているままにフランスを破り、ついに何とかメッシが勝利のカップを揚げました。まあ結局PK戦までもつれこんでの本当に劇的な勝利で、アルゼンチンでの国民の狂喜は、はたから見てもほほえましいという以上に、本当にうらやましいようなものでした。あれだけ国民にすごい喜びを与えられるということで、スポーツのすばらしさを改めて教えてもらった世界戦でした。

サンデーモーニング

かなり久しぶりに書きます。前回から、何回か書こうかと思ったことがあったのですが、ウクライナの戦争が長引くばかりで、終わったらと思っていたのもあって、結局、書くことにはならなかったのでした。現在もまだ同じような状況のまま続いていて、いつ終わるのかまったく分かりませんが、その間に思ったことなど書いておきます。

この状況で変ったと思うのは、NHKのテレビニュースをあまり見なくなったことです。朝食時に見ていたBSのワールドニュースも今はほとんど見ません。戦争の悲惨なニュースばかりが多く、そればかりをやっているのに、視聴率が下がらないためか内容が変わらず、もしかするとそれを見る人間の方がおかしくなっているのでないかと思うくらいです。テレビ離れが言われる昨今ですが、これは、まともに見てくれる、見ようとしてくれる人が減って、流すだけの見方の人たちばかりになってしまっているという意味ではないかと思ったりします。そうであれば、減ってきても、それで当たり前なのかもしれません。

とは言え、スマートフォンで見ている「スマートニュース」は、ほとんどおしゃべりのような内容ですから、本来のニュースとしては、まったくあてにはなりません。ということで、しばらく前からNHKニュースの代わりに見るようになったのは、日曜日朝のTBS系の「サンデーモーニング」。

でも朝の8時からで、日曜日は、朝ゆっくり起きるので、ビデオに撮っておいて、半分はあとで見たりしています。政治的にも、私としてはまあ穏当と思える内容で、戦争や国同士の喧嘩など、自分が嫌な部分は、この時間で一週間分まとめてみれば十分だと思いましたし、それ以外のニュースやスポーツなども、自分があまり知らなかったところにスポットを当ててくれたりして、なかなか重宝に思っています。

とりあえず、今日はこの辺で。
天神祭りも終えて、大阪もかなり暑さが厳しくなってきました。
みなさまどうかご自愛を。

今年の桜2022

前の桜2022

今年も桜の季節がやってきました。事務所の窓から撮った桜の写真を送っておきます。
でもマンボウ(蔓延防止)も先週終わりましたが、やはり昨日の感染者は、多少ですが増えたりしているようです。

でもそれよりも、ロシアがウクライナに戦争を始めてからもう一ヶ月になりますが、いまだにどうなるか分からない状態です。プーチンがいなくならない限り、平和が戻ってこないようにも思いますので、それを祈ると同時に、次にここへ書く時には、もっとよい話しができるようにと心から願う次第です。