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松田靖弘のブログ

仕事とする建築のことや大学で教えている緑のことなどをはじめ、自分の日常の些細なことまで含めて気が向くままに書いていきます。

撮影

昨日は一日かけて、春に竣工した菱屋の家の写真撮影。東京の新建築社から、経験も長くいまや写真部の部長のカメラマンが来てくれた。午前中は予報通り、雲は多いものの晴れ間も多く、さわやかな天候で主に外観を撮影した。

雲の動きがせわしく、アングルを決めて撮る準備が整ってから、実際にシャッターを切るまでなかなか雲が切れなかったりしてけっこう長い。隣家の壁にうつる樹木の影を見ていると、少し雲が厚いとまったくないのに、晴れ間になるとすうっと浮き上がるようにくっきりと濃い影が姿をあらわす。まるで亡霊のよう。普段こんな風に光(影?)を見るというような経験はないので、とても新鮮だった。プラトンの洞窟の比喩なんかを思い出して一人苦笑する。

午後からは雲が厚くなったが、もっぱら室内の撮影で、カメラマン曰く、このくらいの方が室内はかえって撮りやすいとのこと。カット数もそれほどなく、ゆったり構えてじっくり撮ってもらったという印象。はたで見ていただけだが、自分にとっても不思議に充実した時間であった。

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京都行

昨日は昼過ぎから京都へ。今年、家内のお母さんが亡くなったので、知恩院へ彼岸のお参りが目的。子供たちは結局、二人とも来れず、夫婦で出かけた。10年前に亡くなった義父と合わせて本堂で回向をしてもらった。東山の風景にしばし見とれる。

二人とも朝からあまり食べていなかったので、昼はとっくに過ぎていたが、円山公園の途中で湯豆腐の店に。お酒も少々いただく。

いい気分になって四条通りに出て「鍵善良房」へ。家内のリクエストだがわたしは初めて。黒蜜につけて半透明のきしめん状のクズキリを食べるのだが、深々とした真黒色の漆器に水に溶かした黒蜜が入っているのが、何ともいえないようなシックでエロティックな雰囲気。ちょっとゾクゾクさせられた。まあほとんど入っているのが分からないくらいなのだ。

出てから同じ通り沿いに少し歩き(すごい人)、手ぬぐいの「永楽屋」へ。息子が剣道で面の下につける手ぬぐいを買う。比較的安いもので選んだが、それでも贅沢すぎると思った。まあ家内の手前、あまりそういう意見は言わず。

次は四条大橋を渡ってすぐの先斗町を右折し北上。なじみの「ひろ作」へ。今日の最終目的地。知人で京都TVのTさんにも電話して待ち合わせ。少し早すぎたか、まだ店をやっているせっちゃんはおらず、風呂にでも行ったよう。とりあえずいた人にお酒を頼む。しばらくしてせっちゃんも帰ってきて、お客も増えてくると、Tさんも来た。頭に手ぬぐいをかぶり、いきな中年。来年定年だそうだが、いたって元気。こちらが圧倒されそう。でも普段なら8時か9時には寝ているそうで、だんだんトーンが落ちたが、少しお付き合い願い、楽しいお酒をたらふく飲んで10時過ぎに一緒に店を出た。
知恩院方丈庭

交通安全パレード

今日は息子がお世話になっているボーイスカウトで交通安全パレードの催し。朝9時半に、地元の警察署前に集合。わたしも団委員をやっているので息子と一緒に出かけた。商店街などをパレードし、交通安全のちらしなどを配り2時間ほどの奉仕活動。わたしはカメラマンの役。蒸し暑くて、歩いているだけでもけっこう汗が出た。交通安全パレード

診療所の現場

今日は夕方、羽曳野でやっている外科診療所の現場へ。一応今月一杯が工期だったが、ほとんどそれに近いところでできそうだ。1階は診療所だが、2階に賃貸住宅が入り、3階は院長ご夫妻の別宅と、構成も複雑でかなり難しいところもある建物だが、施工者であるまこと建設の頑張りがあって何とかここまでたどりつけた。現場所長の福田さんのおかげと感謝する気持ち。でもさすがに彼も少し油が切れてきているようで、必要なことだけ打ち合わせて早々に現場を後にした。

来週月曜日、3階に暖炉やAV機器が入るとのこと、木曜日は役所の検査。いよいよ大詰めだ。植栽を検査の日に重ねていたが打合せで少し延ばすことに。サインも間に合わないようで、とりあえず1週間ほど工期が延びることになった。まあ細かい修正などはまだ少し残っていくだろう

緑と建築:講義

この前はヤフーでブログを作ってみたが、まだサイトが整備不足でやめて引っ越してきた。今度は続いてくれればいいのだが。

さて、久しぶりの連休もあっという間に終わった。週末も連休だが、それが明けると非常勤をしている大学の後期が始まる。今期は週に二日、(武庫川女子大と帝塚山大学)午前中出講なので、本業の仕事は少し余裕が出てきたものの、ちょっと忙しくなる。とくに帝塚山のは「緑と空間デザイン」というタイトルで今期から始めるものだ。私のところへ話が来たのは3年以上も前で、それなりに準備もしてきたのでどういうことになるか、多少緊張感がある。造園と建築には今まで意外に交流がなく、これから切り開いていくべき新しい分野だと思うので、課せられた責任感もある。若い人たちに少しでも夢を与えられれば本望なのだが。

ブログの開始 9/11

はやりのブログを始めてみた。
今日は衆議院の総選挙投票日。ということは、あのニューヨークのテロ事件からまる四年になるということだ。あれは建築の設計を仕事としている身としては、二重にショックな事件だった。ビルの崩壊をまったく予見できなかったからだ。崩れていくビルの映像を見たときには、本当に後ろからこん棒で頭をなぐられたようなショックを味わった。
冒頭から暗い話題になったが、まあこういうのを乗り越えつつ人は生きているわけで、これもまたあらためて新しい地平に向かっていく機縁になればと思う。

昨日は、夕方、マルフジ建築研究所の藤原君が来て、しばらく飲みながら歓談。わたしは盆の東京行きの話などをする。彼は、前から取り組んでいる桂離宮のことについて文章にまとめたものを持ってきてくれた。これを読んでほしいというのが、彼の目的だったようだ。でもページ数も多く、その場で読んで感想などあまりに失礼で無理だと思ったので預ることにした。8時過ぎに帰った。今度は感想を言いがてら彼の事務所に飲みにいこう。

残っていた仕事のファイルをメールで送ってそろそろ帰ろうかと思ったら、藤岡から本当に久しぶりの電話。南の「四ノ宮」にいるから出てこないかというお誘い。家内もさそったが、半分寝ているような声で断られ一人で出かけた。奥さんの知世さんもいて、彼のいれたバーボンを飲みながら久しぶりにしばらく歓談。おいしいお酒だった。

さて、そろそろ投票に行ってこなければ。そういえば今日はまだ朝から何も食べていない。