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松田靖弘のブログ

仕事とする建築のことや大学で教えている緑のことなどをはじめ、自分の日常の些細なことまで含めて気が向くままに書いていきます。

8月の終わり

いつのまにか、八月も今日で終わり。夏の暑さも一段落の様子だ。今週は、水曜日に去年手がけたパンショップ&レストランの一周年記念フェアに出かけ、昨日はボーイスカウトで毎年恒例の会計監査。これは自分自身が会計係なのでサボるわけにはいかず、定時きっかりで仕事を終えてあわてて出かけた。そして明日の夜は知り合いの事務所を使ってDVDの映画会を予定している。さらに日曜日はやはりボーイスカウトの上進・入隊式で、ゆっくり寝ているわけにはいかない。

実をいうと、今日も東京から友人達が京都に来ており、反対側の博多からも一人わざわざかけつけてくるらしい。わたしも強く誘われたのだが、さすがに体力がきれそうで残念ながら勘弁してもらった次第。ということで今日は休養(肝)日として、言い訳半分にこれを書いている。

昨日のボーイスカウト会計監査は、団本体など自分の分はきちんと帳簿をつけているのであまり問題なかった(と思う)が、各隊の会計報告は、やはり若手のリーダーなのでまったく慣れておらず、監査どころか、集まってからあらためて書き方の指導をして書き直してもらう始末で、最後にかろうじて活動報告書としてまとまったのはボーイ隊のみだった。終わったら11時をすぎており、それから場所を移して夕食を兼ねた飲み会となって、前日に続いて完全に午前様となってしまった次第。

明日の映画会は、私が一ヶ月ほど前に企画したもので、映画タイトルは「マイ・アーキテクト」。副題に「ルイス・カーンを探して」とついている。昨年、東京や関西の名画座で上演され、多少話題になったもの。まあ大半は業界内のことかもしれないが、建築家もマスコミのおかげで今や多少あこがれの職業になっているので、一般の人の注目も引いたのだろう。ルイス・カーンと言っても建築にかなり興味がある人以外は知らないと思うが、とくに私以上の年代の建築設計をしている人間にとっては、神様のような建築家という印象がある人だ。でも一般の人でも知っている建築となるとほとんどないといってよいと思うが、設計のプロから見ると、本当の意味で「傑作」と呼べるようなものを生涯にいくつか作った建築家だと思う。「最後の巨匠」とも呼ばれる所以だ。

内容は「天才建築家ルイス・カーンの実の息子が追った珠玉のドキュメンタリー」だそうだが、できれば若手の人たちを集めて、見た感想なども含めてみんなの刺激になるような議論などができればいいと思って企画した次第。まずはわたしも参加していた昔の勉強会の首謀者に声をかけてプロジェクターなども手配してもらい、場所も彼の新しい事務所を借りてやることになった。どんなメンバーが集まるかまだ不明だが、状況がちょっと茫洋としてしまって、多くが「組織」や「規格」などに埋まりこんでその結果はじき出されてしまったような若い「野武士たち」に、少しでも新たな風をあてることができればというのがささやかな私の願いだ。

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夏キャンプ2007

もう少したつが、無事、夏キャンプ(13日~16日)を終えたのでその報告。写真はいろんな人が撮っており、自分のも他人のPCに保存していったのでほとんど手元になく、まとまった写真データもまだ来ないので、とりあえずの写真をつけて書いておきます。

泊まったのは「国立吉備青少年自然の家」。ボーイスカウト関係では入れ替わりにどこかのガールスカウト隊が帰るのに出会ったし、大阪の河内長野第一団も、一日遅れで到着して活動していた(彼らはビーバー隊も含めて全体で来ていて、ほとんど敷地外での活動だったようだ)。

こちらは総勢54名。数台の自家用車とトラックも出たが、ほとんどは貸切バス。カブ隊は施設の宿舎に泊まり、食事も食堂で。ボーイ隊は敷地内のキャンプサイトで野営。施設から近いといってもあの暑さの中ではやはり遠く感じて、そう簡単に往復する気にはなれなかった。今年は他団との合同だったが、人数は少ないもののこちらには、団委員長を筆頭にサービス精神旺盛の人材がいて、おかげで二日目の夜の「肝試し」や最後の夜のキャンプファイアーは大いに盛り上がった。初日の夜には「天体観測」が組まれていたが、これは残念ながら曇天でかなわず。でも二日目の夜からは連日、久しぶりに降るような星空を見ることができた。ただとくに後半の日中は暑さが厳しく、山中なので日なたの活動は少なかったが、最後はバテてしまった子どもたちも数人いた。

沢のハイキングや沢登り、湖でのカッター漕ぎ、いかだ合戦、魚釣りなど盛りだくさんなプログラムで、子ども達にはとても印象的なキャンプになったようで、成功だったと言ってよいだろう。まあ裏方の団委員としては、とにかくけが人や病人が出ずにみんな元気で帰ってこられたことが何よりだった。

下の写真はボーイ隊のキャンプサイトでの調理風景。薪は施設側で用意されいているもので、「うちの薪はよく燃えます」と下見のときに聞いていた通りだったが、やはり煙るときは煙る。
キャンプサイト

これは最終日前夜のキャンプファイアー。私のカメラではほとんど撮れないのは分っていたので、数枚だけ撮った一枚を帰ってからソフトで加工してかろうじて見えるようにしたもの。カブ隊のスタンツ(小劇)のシーンだが、とてもよかったので思わず撮ってあげた。後ろに見えているのはこの前カブラリーでも作った「モンキーブリッジ」。今回は私も作るのに参加したが、片側は生えている松を利用して固定してある。
キャンプファイヤー2007

最後は閉会式の模様。とても暑かったので、各隊の表彰などは別に済ませて炎天下の儀式は短くすませた。
閉会式

飛鳥園ビアガーデン

昨日は盆休みの前に、久しぶりに奈良へ。飛鳥園で毎年恒例のビアガーデンが10日から15日まで開かれるというので行ってきたのだ。夕方で仕事を切り上げ、近鉄奈良駅へ。飛鳥園に行く前に、とりあえず商店街を南に向かい奈良町の「ならっぷ ねっとわーくぎゃらりー」を訪問。本社の方は昨日から休みに入ったそうで、丸山社長もおられてしばらくお話しする。

中庭のイロハモミジの枝が数本枯れ、ヤマボウシも元気がないということで数日前に電話で連絡があったばかり。山中三方園が前日に見に行ってくれていて、モミジの枝枯れの原因はまだ不明だが、基本的に水やりが足りていないという診断だった。もう丸二年になるが、やはり大きな樹なので、まだまだ夏の暑さはこたえるのだろう。

向かいの「蔵」さんで軽くおでんを食べてから飛鳥園へ向かう。ちょうど「燈火会」の真っ最中で、道中、興福寺を抜けて行ったがすごい人出であった。オーナーの小川さんに電話していたのですぐに座れたが、見ていると次から次へ客が入ってくるが、かなりの人は残念そうに出て行ってしまい、簡単には座れないような盛況だった。
飛鳥園ビアガーデン1

昨夜はスタッフも一緒で、何回目くらいですかと聞かれたのでもう4、5年はやってはるかなあ、と適当に答えたが、あとで小川さんが席に来られたので話していると、もう7回目になるとのことで驚いた。また座ってすぐスタッフが、鈴虫がすごく鳴いているのに気づいて感動していたので、裏に吉城園の庭が広がっているので、虫くらいはいても当たり前だよと話していたら、これも間違いだった。前日、ある方がわざわざ鈴虫を届けてくれたとのことで、素焼きの大きな鉢にスノコをかぶせたようなのが二つ置いてあり、その中に何十匹といるんですよと教えてもらった。数が二つなのも意味があって、そうすると競い合ってよく鳴くんだそうだ。

マリンバ(と小川さんは言われていたが実はインドネシアの民族楽器らしい)の生演奏があって、低く単調なリズムがゆるやかに流れる中で、ときどき鈴虫の音にも聞きほれながら、のんびりした時間を過ごしてきた。

午後6時から10時までで、生ビールやワイン、サテ(焼き鳥)、ナシゴレン(焼き飯)などがあります。みなさま、もはや有名になった奈良の「燈火会」にお出かけの際はぜひ一度お立ち寄りください。
飛鳥園ビアガーデン2

サンライズセレモニー

またまた久しぶりに書いてみます。ひと月に一回のようなペースになってきて、いくらなんでも少なすぎるような気もしますが、どうか悪しからず。今回はボーイスカウトの話題。今期に入ってから(期間は9月からでもう一年近く前になる)新たに就任した若手の人たちのリーダーとしての活躍が目ざましく、活動にも久しぶりにかなり活気が出てきた。来期からは新たな入団者も増えていきそうで本当に何よりなことだ。まあ下で支える黒子役としても、フォローしてあげなくてはという気持ちにもなり、自分の参加率も増えてきたような次第。

さて今年は、イギリスでボーイスカウト活動が始まってちょうど百年目だそうで、世界連盟がこの8月1日にそれを記念する活動をやろうと世界中のボーイスカウト団体に提唱した。まあ8月1日という日付にとくに意味はないそうで、その記念する活動も何でもよいから各自で考えてやってくださいとのこと。ただその活動の名称は「サンライズ・セレモニー」と決まっていて、わが団でも何をするか相談はしたものの、やはり名前に引きずられて、とりあえず朝日を見に行こうということになった。

場所は、大阪城。今までにも初日の出を見にいく活動をやったことがあるそうで、そこまではすぐに決まった。ただ調べると当日の日の出は5時40分。せっかく起きて出てきた子どもたちをそのあとどうするんやというところで難しくなった。議論のあげく結局、近くの銭湯で朝六時からやっているところがあって、そこに「沐浴」に行こうということになった。

いつもの森之宮駅前の大阪城公園入口で朝四時半集合、と前々日FAXで号令がかかり、四時に鳴るよう目覚ましを二つかけて寝た。起きられるかちょっと心配だったが、鳴る前には目が覚めて、まだまったくの夜空の下を自転車で出かけた。途中、歩いて集合場所に向かうビーバー隊を連れたお母さんたちを追い越したが、小さな子どもたちも元気に歩いていてほっとした。

まあ最終連絡のFAXで驚いたのは、意外なくらい参加者が多かったこと。読んだ瞬間、ほんまかいなと思ったくらいだ。どうやら子どもたちも夜(早朝)の活動となると新鮮でわくわくするらしい。集合場所へ着くと、ボーイ隊、カブ隊とも別ルートで先に行っているそうで、待っていた二人の団委員と、先ほどのビーバー隊・お母さんを待って一緒に天守閣へ向かう。街灯の照明はあるがまだ空は真っ暗。ビーバーの幼い子どもたちも懐中電灯を片手に足早に進む。

天守閣のあたりにつくとほのかに空も明るみ、東側の石垣の上にみな集まっていて、どこから朝日が昇るのかはっきりしなかったが、少し明るいあの辺りだろうと若いリーダーが検討をつけて見やすいところに移動。しばらくはわいわいがやがや、写真をとったり、木登りしたり、セミの抜け殻を集めたり。殻を脱ぎたてのセミも見つかって、もう少し早ければ脱ぐところも見れたかもしれず残念だった。そのうちグループで写真をとっていると突然日の出があがった。天候もよく、射るように鮮烈な光が山の端からもれだしたかと思うと小さなかたまりになり、それが一気にぐんぐんふくらんでくる。思わず何かに感謝したくなるような見事な光景で、いっせいにみんなの歓声があがった。まあでもその次の瞬間にはすぐに写真の取り直しが始まっていた。
サンライズ・セレモニー

子どもたちをしばらく遊ばせて、十分明るくなってから、集団で銭湯へ移動。徒歩なので40分以上かかったか。まあ銭湯に行ったことなどあまりないだろうし、元気な子たちは、水風呂からスチーム、電気風呂まで(サウナは禁止)ふんだんにつかりまくっていた。驚いたことを一つ。一人だけ参加してくれたヴェンチャー隊の隊員(大学生)と話していて、銭湯へは行ったことがあると言っていたのに、入口が一緒で男と女が中で分かれるお風呂は初めてですと言う。初めは何を言っているのか分らなかったが、いわゆる「番台」のあるお風呂は初めてだったようで、彼にとっての「銭湯」とは、どうやら「スーパー銭湯」ということだったらしい。「番台」のある銭湯も今となっては希少価値があるわけで、TVで「時間ですよ」を見てきた私としては、あらためて時代の流れを感じてしまった。まあどちらにせよ今時は小さな子どもなどほとんど来ないようで、上がってからは湯ざましのお爺ちゃんたちとも話しがはずんでいた。

この催しは団の活動では時間も短いし、年間プログラムでもまあエピソードのような扱いだったが、ここまでよい催しになるとは本当に予想外。若いリーダーの熱意のおかげだ。わたしも子供たちがあの日の出をいつまでも覚えていてくれんことをと願った次第。

さてお盆は、この一年の活動(8月いっぱいまで)の締めくくりの夏キャンプ。今年はカブ隊もボーイ隊と一緒に、また他の団とも合同で岡山の吉備高原まで出かける。迷ったが結局3泊4日につきあうことにしたので、さてどうなりますか。舎営もあるので、まあ多分テントでは寝ないで済むと思うが、暑さも本格的になり、気持ちを引き締めていってこようと思う。