

先週のはじめに奈良で撮った夕焼けの写真。その日に予定していた仕事の全ては終わらなかったが、暗くなってきたので切り上げて帰ることにした。敷地を出ると西に畑が広がっていてようやく気がついたが、西の空がすばらしい夕焼けになっていた。こんなに見事な夕焼けの景色を見るのは本当に何年ぶりだろうと話しながら、カメラを出してシャッターを切った。でも同時にフラッシュが光ったので、設定を変えてもう一枚撮ろうとしたが、そのときはすでにこの光芒の半分くらいは消えてしまっていた。
下にある次の写真は、非常勤で教えている帝塚山大学のアプローチ脇の広場に植わっているヤマザクラ。上と同じ日だが、順番が逆になってしまった。何とも見事な樹形と大きさのヤマザクラで、最初にこのキャンパスに来たときには本当に驚かされた。
さてサクラの紅葉は、年をとって紅葉をしみじみ眺めるようになってからとても好きになった。もちろん、鮮やかに一色に染まるモミジやイチョウのそれはそれで見事なものだが、サクラの紅葉はそういう類のものではない。赤から黄色にかけての豊かなグラディエーションがあり、それらが枝によってやわらかに違う。色も、鮮やかというよりは少しくすんでやさしく、よく言えばだが何とも繊細で日本的な感覚がある。この写真でも、一本で山の紅葉の全てを表現していると言いたいくらいに色調の豊富さがあって、本当にみごとだ。

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