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松田靖弘のブログ

仕事とする建築のことや大学で教えている緑のことなどをはじめ、自分の日常の些細なことまで含めて気が向くままに書いていきます。

春のはじまり

今朝は少し暖かかった。自宅と事務所が近いので、毎回、遠くへ適当にロープの輪を投げかけるようなつもりで即興的にウォーキングのコースを決め、出勤前に周回して来る。残念ながら写真はないが、ようやくちらほらと咲く花が目に付いたのが今朝は印象的だった。

昨年、近くの明星学園の門前の街路樹のコブシの花を、やはりウォーキングの途中で見てブログに書いたのをふと思い出し、今朝も通ってみた。でもたくさんのつぼみがすでにはちきれんばかりになっていたものの、まだ花は開いていない。帰ってから昨年のブログを調べるとあの震災後まもなくで、3月16日に書いていた。やはり今年は寒い冬だったとあらためて実感させられた。

でも、そこを過ぎてからはレンギョウやモモ、私にとって一番印象的だったのはユキヤナギだが、スイセンやツバキなど冬の花も含めて、咲いている花があちこちで目に付いた。よく見かけるサクラも蕾がふくらんで、木全体が赤く染まってきたもののまだもう少し、今週は花見にはまだ早いだろうか。

Y邸のサンシュユの花
写真がないのはさびしいので、先日の日曜日に久しぶりに訪れたYさんのお宅で撮ったものを上にあげた。このお家は自分が設計し、竣工してからもうまる7年になる。春の竣工で、その直前の植栽工事のときには、やはりこのサンシュユだけが鮮やかに満開の黄色い花をつけていたのをなつかしく思い出した。サクラも4本植えたが、そのときは今年と同じくどれもまだほとんどつぼみのままだった。

実際の竣工引渡しは4月の9日だったが、そのときにはちょうどサクラが満開。今年と同じく寒い冬だったのかもしれない。そんなことも合間に思い出しながらおいしいワインや食事をいただいたが、久しぶりの歓談に勢いがつきすぎたようだ。昼間のお酒はやはり利くもんだとあらためて感じた次第。

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寒紅梅

ようやく少し暖かくなり、今日は朝からしっとりとして潤いを感じさせるような春らしい雨が降っている。近くの家の前にあるジンチョウゲも、この前まではつぼみだったが、けさ通ると花が開いていた。

下のは、先週仕事で行った奈良市内で撮った写真。農家の人が植えたのだろう。畑の中に孤立して、真紅の花を鮮やかにつけていた。ちょうど一緒にいた植木屋さんが、「かんこうばいでっせ」と教えてくれた。でも最初はよく分からず「観光梅???」とか変な漢字が頭に浮かんだが、しばらくしてから「寒紅梅」だと思い出した。

寒紅梅

帰ってからWEBで調べると、無数にあるだろうウメの園芸品種の一つで、八重咲きの紅い花のものを言うそうだ。その近くのため池の土手にも、紅白のウメが二本並んで咲いていた。紅いのは上のものより色が浅く、ともに八重ではないが、いわゆるウメの花らしい形をしており、たわわに花をつけていて、近寄れたので香りも高く、こちらもなかなか見事だった。まあ奈良は天平時代の都だが、当時は「花」と言えば、桜ではなく中国にならって梅の花だった。もはや往時の面影はどこにもないが、奈良の春の花としては、サクラよりもウメの方がふさわしいのかもしれない。

紅白の梅