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松田靖弘のブログ

仕事とする建築のことや大学で教えている緑のことなどをはじめ、自分の日常の些細なことまで含めて気が向くままに書いていきます。

嬉しい報せ

今週は、久しぶりに嬉しい報せがあった。少し長くなるが書いてみよう。

私には京都での大学時代、下宿つながりなどでできた友人グループがある。大学を出て早々、その中心にいた一人が先頭を切って結婚した。相手はJさんという東京の女性だった。われわれに彼女の友人たちも加わって、夫婦共々の付き合いが始まった。卒業後あちこち散らばったので、年に一回もみんなでは集まれないが、集まったときには京都ですこぶる楽しい大騒ぎになった。

でもある時、なぜだか今だによく分からない所があるのだが、唐突に離婚してしまった。二人以外の人々にとっては本当に寝耳に水の出来事だったので、グループ内には激震のようなものが走った。まあそう言っても全く大げさではないような騒動になり、大勢を巻き込んで仲間内にも深刻な亀裂が入ったりしたくらいだった。裁判所の場面もあり、子どもはなかったが、Jさんは離婚のつもりはなかったし、ほぼ専業主婦だった彼女が可哀想だと同情が集まった。確かにこうなると自分であまり稼いでいなかった女性は不利な立場になる。二人ともよく知っている私も、何ができるわけでもないのだが、しばらくは本当に暗い気分でいた覚えがある。

あれからもう何年になるのだろうか。

半年か一年くらいしてから、千葉に仕事で出張の機会に東京で二人に会った。もちろん一緒にではない。友人の元夫と夕方待ち合わせてはしご酒。結局午前2時過ぎまで飲み、やっと拾ったタクシーでホテルにたどり着いてバタンキューの翌朝、思い立ってJさんに電話した。昼過ぎに銀座で待ち合わせ、二人からよく話しを聞いていた彼女の実家のあった東京の下町を、夕方まであちこちゆっくりと一緒に散策した。途中で酒も少し飲んだが、もちろん前夜のことは話すことができなかった。新幹線で帰る私を、彼女は東京駅まで見送ってくれた。

さて前置きが長くなったが、久しぶりの嬉しい報せというのは、そのJさんの再婚の報せ。
私は相手の方は全く知らないが、近々籍をいれるとのこと。ただそれを聞いたときは一瞬、なんとも言えないような気分になった。単純な嬉しさというようなものではなかったのは確かだ。結婚という言葉の甘酸っぱい響きと同時に、その背景に大きく拡がったしんとした静けさ・・・あまりうまく言葉にならない。

でも彼女ならもう一度、きっとまた白無垢になれるだろう。
今度こそ末長い幸せを!祈ります。

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雑感

一昨日は、カフェ・フルールが閉まっていたので長堀通りの信号を渡り、珈琲館に入った。ここは軽快な感じの明るくモダンな内装で、コーヒーはおいしい。書棚に日経新聞があったので手にとったが、久しぶりに読むので新鮮でなかなか面白かった。まあ家でとっている朝日新聞とはかなり違い、当たり前だが経済記事が主流の紙面。そうなると必然的にそうなるのか、国際関係の記事であふれているのが印象的だった。経済が世界を結んでいるというのを実感させられた次第。

3月になった

3月になった。2月最後の昨日は急に暖かくなった感じで、雨模様だったが、公園を散歩しても、大木のケヤキの木肌は黒々と湿り、春の匂いを漂わせて、どこかなまめかしい雰囲気。来客には早々とコートを脱いで現れた軽装の女性もいた。今年初めてエアコンもつけないままだった。

今朝も昨日ほどではないが、曇天で暖かい。出勤日だが、久しぶりに喫茶店でモーニングでも食べようと早めに家を出た。よく行く玉造駅近くのカフェ・フルールに行くと、シャッターが閉まっていて小さな紙が貼ってある。読むと閉店のお知らせだった。確かにソファのクッションもかなりくたびれていて、まあそれだけが難点だったが、明るくて広いし、古きよき昭和の臭いが濃厚で気持ちがくつろぎ、居心地はよかったのだ。トーストもおいしかったので残念。

それとは関係ないが、息子は昨夜、卒業旅行で関空からドイツに旅立った。人の思いとは関係なしにどんどん時は移っていく。突然やってきた3月の陽気がコントラストとなったのか、少し寂しい思いがした。