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松田靖弘のブログ

仕事とする建築のことや大学で教えている緑のことなどをはじめ、自分の日常の些細なことまで含めて気が向くままに書いていきます。

合歓の木

ネムノキ2015

先日、街中を歩いていて撮った写真。中央区空堀の近くの小さな公園。確か小学校の跡地にできたところだったと思う。かなり遠くから見えたので、何の木だろうと思っていた。葉が小さくてさわやかな感じで、ある意味では熱帯風というような雰囲気もある。公園には入らず迂回して周りの道を歩いて眺めていると梢に花が見えたのでようやくネムノキと分かった。好きな木なので、あらためて裏口から公園に入って写真を撮った。

合歓の花2015

でもネムノキ自体が街中では珍しいし、こんな横に大きなのはあまり見たことがない。郊外の山中ではよく見かけるが森の中なので、高木の間にはさまって上に高くそびえているようなのがほとんど。この木は公園のシンボルツリーというような扱いで、のびのびと枝を張っているが、樹形が横に広がったのは、スペースがあるせいもあるが、管理上あまり上には伸びないように、先をとめられたのかもしれない。

さてネムノキというと芭蕉の「象潟(きさかた)や 雨に西施(せいし)が ねぶの花」という句が有名だが、象潟は秋田県。上で熱帯風と書いたが、かなり寒いところでも大丈夫のようだ。芭蕉は「松島は笑ふが如く、象潟は憾(うら)むが如し」とも書いているが、私の経験では松島はともかく、ネムノキについてはもう一つよく分からない。芭蕉の見たネムノキはどんな樹形だったのだろうか。

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小澤征爾X村上春樹のCD

長ったらしいが正確にCDのタイトルを書くと、「『小澤征爾さんと、音楽について話をする』で聴いたクラシック」。『』の中が本のタイトルで、その本のことは少し前に2回ほどここに書いた()が、本はAmazonで買ったので、それからこのCDのことがAmazonの宣伝メールで頻繁に来てうっとおしかった。無視しているとしばらくしてやんだが、先週久しぶりにまたそれが来て、今度はなぜか思わず引っかかって買ってしまった。

cd-ozawamurakami

本を読んだ直後は、内容が鮮明に残っているので、村上春樹氏の端正な文章と内容の面白さに対して生の音楽はかえって雑音のような気がしたのか、まったく欲しいとも思わなかった。でもしばらく時間がたって、本の内容についてぼんやりとした思い出のような淡い後味が残るだけになり、今度は音楽も聴いてあらためて反芻してみるのもいいかと思ったのかもしれない。ただ自分のことながらこういう経緯についてはよく分からないようなところがある。

CDは3枚組。どんな構成だろうと思ったが、開いてみるとまさにタイトルそのまんまで、対談中に聴いていた演奏録音をほぼそのままに集めたもの。ライナーノートは村上氏だが、本の延長、あとがきのような感じの文章だった。ちなみに本の方では、あとがきは小澤さんが書いておられた。

まあ音楽CDとしては「色物」の部類だろう。CDだけではまったく訳がわからない構成で、それぞれは立派なものだとしても、演奏の断片(1楽章だけ)が並んでいるにすぎない。あらためて本を開くのはいったん全部を聴いてからと思っているし、少しは本の内容を覚えているからいいようなものだが、それでも簡単には聴けないのは確か。CD一枚にしても聴き通すというようなわけにはとてもいかない。それぞれの対談場面を少しは覚えているだけに、そんなことをしたら頭がおかしくなってしまうかもしれないと思うくらいだ。

だから、一曲聴いてはもう一度聴き、あるいは数曲聴いて、もう一度一曲ずつ聴きなおすというようなことで、CD一枚聴くのだけで数日かかった。

さてフェイスブックにこのCDを買ったことを書いたら感想文を求められたが、書くまでに少し時間がかかりそうだ。本を開く前と後に少しでも書けたらとは思うが、さてどうなるでしょうか。

事務所ホームページの更新

本当に久しぶりですが、ようやく事務所のホームページに手を入れました。まあ忙しさにまぎれてほったらかしのままだったので、ずっと気にはなっていたのですが・・・。

まず表紙のページにはスライドを入れてデザインを一新しました。

また先日できた9階建ての共同住宅「住 真田山」と、奈良の大安寺の護摩堂の2つを新しくアップし、今までのものも写真を少し大きく差し替えました。

松田靖弘建築設計室

あと書式がずっと古いままで、クリックでの写真小窓などの動きが悪くなっていたことなど、かなり手を入れましたが、これは他にもまだまだするべきところやしたいところが残っているものの、手間がかかるのは確かで、とりあえずいったん区切りをつけました。皆様にお時間がある折にでも、一度のぞいて見ていただけましたら光栄に思う次第です。