

先日、街中を歩いていて撮った写真。中央区空堀の近くの小さな公園。確か小学校の跡地にできたところだったと思う。かなり遠くから見えたので、何の木だろうと思っていた。葉が小さくてさわやかな感じで、ある意味では熱帯風というような雰囲気もある。公園には入らず迂回して周りの道を歩いて眺めていると梢に花が見えたのでようやくネムノキと分かった。好きな木なので、あらためて裏口から公園に入って写真を撮った。

でもネムノキ自体が街中では珍しいし、こんな横に大きなのはあまり見たことがない。郊外の山中ではよく見かけるが森の中なので、高木の間にはさまって上に高くそびえているようなのがほとんど。この木は公園のシンボルツリーというような扱いで、のびのびと枝を張っているが、樹形が横に広がったのは、スペースがあるせいもあるが、管理上あまり上には伸びないように、先をとめられたのかもしれない。
さてネムノキというと芭蕉の「象潟(きさかた)や 雨に西施(せいし)が ねぶの花」という句が有名だが、象潟は秋田県。上で熱帯風と書いたが、かなり寒いところでも大丈夫のようだ。芭蕉は「松島は笑ふが如く、象潟は憾(うら)むが如し」とも書いているが、私の経験では松島はともかく、ネムノキについてはもう一つよく分からない。芭蕉の見たネムノキはどんな樹形だったのだろうか。
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