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松田靖弘のブログ

仕事とする建築のことや大学で教えている緑のことなどをはじめ、自分の日常の些細なことまで含めて気が向くままに書いていきます。

外断熱セミナー2

このところ激忙状態が続きここを開くことさえできなかったが、久しぶりに少し書いてみよう。でもまだ忙しいのが終わったわけではなく、昨日また外断熱セミナーがあって行ってきたのでメモ代わりにそのことを。

さて前回とはうって変わって少人数の集まり。前回よりも技術的な話しにしぼって、というよりも私もここに書いたが京都工繊大の設備の先生のお話しが食い足りなかったという感想が多かったそうで、まあその続きとしての単独の講演会だった。でも続きと書いたが、重なるような部分もあったにしろ、少し違うような内容が中心で、何をテーマとしてのお話しなのかもう一つよく理解できなかったのは残念だった。

ただアメリカや中国の具体的な報告などは写真もありそれなりに面白かった。今回はちゃんと最後に質疑の時間があったので、わたしも一つ質問をしてみた。アメリカのことはあるていど推測できるが、ヨーロッパの状況についてあまりよく分からなかったので、内断熱と外断熱の割合はどのくらいかなどを聞いたのだ。答えは、ちょっと驚いたが内断熱はほとんどないということだ。補足で答えられた東邦レオという建材メーカーの人の話しによれば、1970年代初頭、第一次オイルショックがきっかけで高断熱が始まったらしいが、最初から60㎜以上も断熱材を使うようなやり方をとったため、部屋が狭くなる内断熱などもともと考えなかったのではないかということだった。

またヨーロッパではオイルショックの波は住宅などの省エネに向かい、日本では家電や自動車メーカーの技術開発という結果を生んだということを聞き、日本の建設業界はつい最近まで古い体質にかまけていたために保守的なままで、やはり企業としての発展性や洗練度が低いためにきちんと反応できなかったのだろうかと思ったりした。

しかしまだほんのここ二ヶ月ほどだろうが、購読している朝日新聞などでも「省エネ」の話題が急に活発に報道されるようになってきて本当にびっくりしている。こんな風に風向きが大きく変るのを肌身で実感するのは、自分にとっては多分生まれて初めてのことだと思う
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