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松田靖弘のブログ

仕事とする建築のことや大学で教えている緑のことなどをはじめ、自分の日常の些細なことまで含めて気が向くままに書いていきます。

御座

昨日は半日かけて志摩半島の御座岬まで出かけた。往復500キロ近くもあるドライブで、なかなかの強行軍だった。レンタカーを返すとき、係りの人が距離を計算して目を丸くしていた。でもカーナビは本当に便利だった。まあほとんどこれに連れて行ってもらったようなもので、もしなければ宿泊しないととても無理だったかもしれない。

途中、市役所や自然保護官事務所に寄ったりして現地に着いたのは午後2時ごろ。2時間半ほどかけて敷地やあたりをゆっくり見て回った。写真は敷地すぐ下の浜辺で撮ったもの。
御座の海

本当に久しぶりに海に来た思いがする。長い砂浜の海岸線にはまったく人影もなく、白波がただ寄せては返すだけ。波の音を聞きながら砂の上を歩いていると、ふと「母なる海」という言葉がうかぶ。引き出されるようにいろいろな思いが次々と去来して、昔覚えた詩のことばが突然頭をよぎったりする。

わたしの耳は貝の殻 海の響きをなつかしむ

私は壁に凭れる。隣の部屋で二時が打つ。海よ、僕らの使ふ文字では、お前の中に母がゐる。そして母よ、仏蘭西人の言葉では、あなたの中に海がある。

春の岬 たびのをはりのかもめどり うきつつとほくなりにけるかも

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コクト-

私、「生まれも育ちも秋田の港町」、「シンガポールのオフィスからは南シナ海が見えた」、「今のマンションからは内房が見渡せる(ただし川鉄の高炉などの障害物多し)」、「リビアのオフィスからも地中海が見える」、ということで、いまだにほぼ毎日海を見ております。今まで生きてきたなかで、海が身近になかったのは、関西在住の6年半だけでした。
この詩は、遠い幼少時代を思い起こせるようで好きです。

新平 | URL | 2005年10月21日(Fri)16:21 [EDIT]


三好達治

コメントありがとう。海を見て暮すというのはうらやましい限り。それもきれいな海ばかりのようだし。
ちなみにほかのは、言わずもがなかもしれないが、両方とも三好達治。詩は「郷愁」の一節。短歌は「測量船」冒頭のもの。これはとくに、全ての短歌で一つあげろと言われたら選ぶだろうと思うくらい昔から好きな歌です。

松田 | URL | 2005年10月21日(Fri)20:38 [EDIT]