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松田靖弘のブログ

仕事とする建築のことや大学で教えている緑のことなどをはじめ、自分の日常の些細なことまで含めて気が向くままに書いていきます。

竹の子掘り 拾遺

先日の竹の子掘りがとても楽しい一日でまだ余韻が残っており、とりとめないかもしれないが補足で少し書いてみたい。

昼食のあと、スカウトたちはリーダーと一緒に運動場に遊びに行ったが、裏方は食事の後片付けに追われた。とくに竹の子ご飯は、きれいに売り切れたのはうれしかったのだが、炊いた釜にはおこげが底にみごとなほどびっしりついていた。さすがにそれを見て一同途方にくれた次第。だが落ち込んでいても仕方がないので気を取り直し、水を入れて炊いてみればということになった。湯が沸いてからシャモジでゆっくり底をこすって落としていたら、みるみる中は真っ黒な汁状態。まるで魔女の鍋のようになった。それからおそるおそる水の使えるところまで移動して、残飯類をザルでこしながら汁を捨てたが、まだまだ底は真っ黒。ナイフとかの金物でこそぎ落とそうとしたがなかなか落ちてくれない。そんな作業を小一時間もやっていたか。

さて、なぜこんなことをこんなに細かく書いてきたかということについて。その作業をしながらの途中だったが、なんでこんなことをしていることが、こんなにも楽しくて、そしてこんなにまで幸福な気持ちになるんだろうというかなり強い感動に突然おそわれたのだ。そしてそれからしばらくの間は、そのことがとても不思議に思えてしかたがなかった。あまりの好天だったからなのかもしれない。陽光が流れる水にきらきら光っていた。

まあとにかくボランティアもいいもんだと思ったのは確かだ。あとその日はカブ隊だから子どもたちもまだ小学校の中学年。いわゆる「ツ離れ」前後の年代だ。もう自分の子どもたちのことなど忘れそうになっているから、久しぶりに小さい子どもたちの「ささやくような」話声を聞いて何とも言えない気持ちになった。はしゃいでいるときの声とは違って、あたかも深海にいるようにひっそりとして、つぶやくように言葉が出てくる。それこそ内容は他愛もないことばかりだが、言葉の出てくる場所の深さなのだろうか、そのまわりをとりまいている水中の静謐さのようなものを感じて、こちらの方が心が洗われ癒されるような思いがしたのだった
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気になるキーワードでブログ検索! 2008年04月23日(Wed) 09:24