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松田靖弘のブログ

仕事とする建築のことや大学で教えている緑のことなどをはじめ、自分の日常の些細なことまで含めて気が向くままに書いていきます。

春もたけなわ

徐々に春も深まってきたが、今日もさわやかな天気。毎年このころになると光が本当に美しいと思う。これは初めてそう感じたときのことをなぜか鮮明に覚えていて、確か学部を卒業して大学院に入ったころのことだった。建築学科のコンクリート打放しの建物の脇にある通用口を出たところで思わずつぶやいた言葉を、一緒にいた研究室の先輩Yさんに冷やかされたのだ。たしか狭い通路脇にはヤマブキが咲いていたように思う。そのときの光景は、不思議なくらいはっきりと今も記憶に残っている。

さて花の続き。一枚目はエゴノキの花。エゴは樹形がとても美しく、葉も小さくて薄いので光のさえぎり方がやさしい。高原のさわやかを感じさせてくれる木だ。最近は人気も高くて公園などにもよく植わっている。これは自分が設計した住宅の道路際の駐車場奥に植えたもの。近所なので時々前を通り、一週間ほど前に、今年も咲いたかと思って近づいて撮った写真。
エゴの花

次は、先週末に撮ったニセアカシアの花。場所は西宮の山間の住宅地。外来種で、荒地にも強いので、土木工事で荒らしたところに砂防樹として植えられ、いまや山林にもかなり増えている。この写真も住宅の庭ではなくてまだ未開発の土地に咲いていたもの。でも増えすぎて在来種を駆逐するとかで最近は嫌われているようだ。近くの公園の入り口にも街路樹として大きいのがあったが、去年切られて別のものに植えかえられた。でもミツバチの蜜の対象として格好の花だそうで、養蜂家はこの花を求めて日本全国の樹林を巡っていく。去年のNHKの番組で取り上げられていた。葉を見るとマメ科だろうと分かる。正確には知らないが、根粒菌を持っていて窒素を固定できるのが強さの一因なのだろうか。
ニセアカシアの花

あと、センダンの花を最近よく見るので、その写真を載せようと思っていたのだが、失敗続きで今年はあきらめることにした。前から一度見たいと思っていた花だったが、ようやく今年初めて目にすることができたのにちょっと残念。「センダンは双葉よりかんばし」ということわざで有名だが、これはセンダンではなくて白檀のことらしい。ただ、ほのかだが独特の幻想的な香りがあるとどこかで読んだ記憶があるのだが、鼻が悪いのかよく分からなかった。自分の記憶の中では、昔勤めていたときに、ある住宅の前庭に大きなのを一本植えたのと、数年前、和歌山の南方熊楠氏の旧居を訪ねたとき、確か庭に一等大きいのがあって、氏が生前愛した樹だったというのを聞いて覚えている。
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水琴窟

おはようございます。突然コメントです。「水琴窟」って知ってます?庭園にも造詣が深い松田さんだから多分ご存知でしょう。今年の京都検定試験のために読み漁っていた中で「京都の意外」(黒田正子著)という本の中にできたものです。ちょっと気になってインターネット調べたら、さらに興味を持ってしまいました。甕を利用した自然の音色の心落ち着くこと、先人の庭師(?)の方々の機知・粋を感じる面白いものですね。松田さんもどこぞの設計で取り入れたりしてませんか?今度京都に行くときは「相国寺瑞春院」とか是非訪ねてみたいものです。祇園の喫茶・和菓子屋「鍵善良房」にもあるとか。

大平 | URL | 2008年05月23日(Fri)09:56 [EDIT]


すいきんくつ

「すいきんくつ」ですね。もちろん知ってますよ。図面も見たことがある。ちょうどこの前、ここにも書いた犬山市の茶席「如庵」を見学に行ったとき、そこではないが、お茶のふるまいがあった新しい数奇屋の建物の前の「蹲(つくばい)」に作ってあったのを見てきたところ。以前にも見たことはあったが、今回はあまり注目を浴びていなかったのでゆっくり拝見(拝聴)できました。おつなものですね。でも今はインターネットで音まで聞けるんだな。本当に便利になったもんだ。ただ自作ではやったことはない。まあ昔ながらのものなら造園屋さんにまかせてしまうだろうが、これをヒントにして現代版を作るのなら面白いかもしれないと思った。「鍵善良房」にあったような記憶はあるが、一回しか行ったことがないし、混んでる店なので、それをゆっくり見ているような気分にはなれなかったように思う。

松田 | URL | 2008年05月23日(Fri)20:16 [EDIT]