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松田靖弘のブログ

仕事とする建築のことや大学で教えている緑のことなどをはじめ、自分の日常の些細なことまで含めて気が向くままに書いていきます。

ナホトカの写真

ナホトカの
友人が先日、仕事でロシアのナホトカに行って撮ってきた写真。拝見してとても面白く、許可をもらったのでアップします。

対岸が港の方だろうが、その中央に突出する大きな岩の台地のような地形がとても面白く思ったのだ。誰だって、登ってそこからの景色を見たくなるような、何とも印象的な高台。おそらくある程度は人為的に平らにしたのではないかと思われる頂上付近には、何やら建物群が見える。写真を小さくしたのでちょっと分かりにくいが、ロシアという国情を考えると、おそらく軍事関係の施設かなと思った。

少し話しが変わるが、最近日本の古代史の本を読み漁っている。それも弥生から古墳時代のあたり。ようやく日本という国が、天皇を中心として固まってきつつあった時代だ。その読書で印象的だった本のいくつかに、古代日本海文化をテーマにした数回のシンポジウムの記録があった。

地図で見てみると、ナホトカは札幌よりも南にあり、大阪から飛行機で飛べばさらに近いくらいのところだったので驚いた。少し前までの日本地図には外国は載っておらず、韓国がほんとに近いところというのを地図で実感したのもまだ最近のことだ。縄文時代には日本各地に産出する石の刃になるサヌカイトなどが、日本海を越えて沿海州でも見つかっているそうだ。産地を同定できたので、つまりは日本海を越えて渡ったというわけだ。ナホトカあたりだと日本海のもっとも膨らんだところだから距離はあるが、まあ富山の対岸あたりと言ってよい。

さらには、おそらく海洋民族が主体であった日本の古代の港の風景をイメージすると、あちこちで最近見つかるようになった巨木文化の遺跡の一つで海際の高楼建築がある。まあ地上部は残っていないから高楼というのは推測だが、巨大な柱(跡)がたくさん発見されていて、海上に浮かぶ船からの、目印的な造形だったのではないかと言われている。昔ははるかに巨大で高かったらしい出雲大社なんかも、その推測の視野の範囲内だ。

ということで、そういう下地がこの写真を見て一種の私的感激として噴出したようだ。これは天然の要塞であり、見張り台であり、支配地を見下ろす王のために用意された天然の高殿だ。まあ、水の問題はあるからどこまでそうだったかは知らないが、若い頃訪れたギリシアで、十字軍時代のこういう海際の高台に築かれた城を訪れたし、そういうのが地中海沿岸にはたくさんある。ここは周りの山地がそれらに比べてはるかに遠くを取りまき、孤立した地形なので、きっと何とも絶景だろうと、自分がどこか古代の海洋民族の酋長にでもなったように感動した次第。
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  コメント


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あの山は、ナホトカ湾の一番奥まった場所にあって、向かって左側が河口です。
おっしゃる通り、あそこからだと、湾全体が見渡せるはずです。
別に送った「わかさぎ釣り」にも同じ山が見えますが、あちらの写真は、川側から撮ったものです。
実はふもとまで行ったのですが、道の突き当りがリゾート施設になっていて、河口まででるのはかないませんでした。
松田さんの想像力、恐れいります。

新平 | URL | 2009年02月05日(Thu)08:26 [EDIT]


高台

これが日本とかだったら、頂上にあるのはリゾート施設だろうなとも思った。ところでもう一枚にあった拿捕された鳥取漁船の件は、自分は報道されたことを知らないけど、新聞にでも載ってたのかしら?

松田 | URL | 2009年02月05日(Thu)10:35 [EDIT]


漁船

向こうに到着した日ですから、1月28日だと思います。それなりに、ニュースになってたようですよ。

新平 | URL | 2009年02月05日(Thu)12:34 [EDIT]


鳥取の船

さっき見ていたら、今日の朝日の朝刊にも片隅に載っていた。保証金の交渉中らしい。誘拐に会ったのならともかく、国が相手だから心配することはないんだろう。

松田 | URL | 2009年02月05日(Thu)15:56 [EDIT]