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松田靖弘のブログ

仕事とする建築のことや大学で教えている緑のことなどをはじめ、自分の日常の些細なことまで含めて気が向くままに書いていきます。

奈良の古建築-1:中家

奈良のことを書こう。

私を含む5名が、朝九時過ぎに近鉄生駒駅改札に集合し、下のロータリーで待っていたK君のワゴン車に乗り込んで出発。総勢6人のメンバー。遅刻者もなく、ビートルズのBGMにのって車は一路南へと快調にすべり出した。でも天候はあいにくの雨模様だ。

この日の予定は、まず法隆寺の近く安堵町にある、今日の主眼である環濠形式の民家「中家」を訪ねてから、借景で有名な郡山の「慈光院」へ。昼食後、春日山を駆け上がり、柳生街道沿いの「円成(えんじょう)寺」を訪問し、最後が冨雄の「長弓寺」。冨雄は生駒の東隣だから、奈良市周辺を左回りに大きく一周してくるコースになる。

中家門前の橋
最初に行った「中家」は、同じ名前のやはり重文民家が大阪府泉南郡の熊取にもあるが、関係については知らない。三つのトリオのうちの中央という意味の「中」のようだから、他の組み合わせが東・西か南・北か奥・前か知らないが、それほど特殊な名前でもないようだ。ここを見に行こうというのが、私が出した今回の最初の提案だった。
中家のアプローチ
自分がまだ大学院生のときだったが、同じ研究室の友人が行ってきて、くろうとはだしの腕で撮ったたくさんの写真を見せてもらい、環濠に囲まれた美しい風景が目に焼きついた。それからは、いつか自分も訪ねてみようとずっと思っていたのだった。数えてみて驚くが、ほぼ30年ごしの恋の成就ということになる。
中家母屋の土間
午前10時の予約をK君がとってくれていたが、雨もあって30分近く遅れて着いた。解体修理されてからは実際には住んでおられないとはいえ、いわゆる一般公開はしておらず、予約がいる。まあ個人邸の一部なのだから考えてみればあたりまえだ。きれいでかわいい若奥様が出てこられて、専門家の方々のようですからと最初は遠慮気味だったが、一時間以上にわたって、廻りながら熱心でていねいな説明をしていただいたのには一同感激した。
中家母屋北側
とにかく大きな民家だが、何よりも敷地周囲を二重の環濠で囲まれているというのがここの眼目。環濠集落というのはよくあるが、環濠屋敷というのは珍しい。それも環濠が両方みごとに残っている。母屋など主要な部分は大判の写真つきの手元の資料があるので写真もあまり撮らずじっくり見せてもらったが、少し離れた二重環濠の間の敷地に自家の持仏堂まであるのには、まったく知らなかったので驚かされた。横には大きな庫裏もあって、往時は住持がいて住んでおられたというから、何とも豪勢なものだ。下がその写真。
中家の持仏堂と庫裏
ていねいに見せてもらったおかげで予定時間をオーバーし、この後行く予定のコンサートの時間が迫っているからと、ついにはやさしそうなご主人まで様子を見に出てこられたのには恐縮した。本当にどうもありがとうございました。
中家の環濠風景

長くなったので、とりあえず今日はこの辺にしよう。次回は慈光院から。
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  コメント


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すてきなツアーですね。
奈良では時間の流れが違うみたいです。
西船橋で昼酒をかっ食らった私とは、えらい違いです。
続編を期待。

新平 | URL | 2009年05月11日(Mon)18:38 [EDIT]


ブログ

続編、ちょっと忙しくてもうしばらくお待ちください。
さて君もブログを始めるのかな?
掲示板がすでにブログみたいになってきていますね・・・。

松田 | URL | 2009年05月14日(Thu)08:49 [EDIT]