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松田靖弘のブログ

仕事とする建築のことや大学で教えている緑のことなどをはじめ、自分の日常の些細なことまで含めて気が向くままに書いていきます。

千里山東の家の取材

千里山東の取材-1
先日ここにも書いたが、「かんでん住まいの設計コンテスト」で入賞し、昨日はコンテストの紹介冊子を作るために現地の撮影と取材があった。私も付き添いというか立会うために、久しぶりに対象となった「千里山東の家」に行ってきた。昨年末に補修のことで行く機会があったのだが、そのときは体調を崩していて、スタッフに代わってもらったので、私自身は3ヶ月ぶりくらいになる。取材陣は、授賞式にも来られていたカメラマンと編集者が二人。始めに挨拶と双方の紹介をしてから取材陣に一通り内部を案内し、それから撮影が始まった。

わたしは若い女性の編集者Iさんや施主ご夫妻とともに広間に残り、インタビューが始まったが、住み心地には満足していただいているようで、なごやかで穏やかな時間がゆっくりと過ぎていった。横に座ってはいたが、あまりコメントをはさむような必要や余地もなかったように思う。わたしは技術的なことを少し話したが、余計なことを言う必要もなかったかと、少し後悔したくらいだった。竣工後にいれた蓄熱暖房機の具合が少し心配だったが、これもとてもうまく行っているようなのでホッとした。

予定時間より少し早く取材も終わり、取材陣を送り出したあと広間に戻って、年明けのトルコ旅行のことをしばらくお話しした。施主のS夫妻が、以前から一度トルコへも行きたいと思っておられると聞いて、旅の感想などのよもやま話をしてきたのだった。
千里山東の取材-2

余談だが、私にとって昔から「建築」は、一種の「生き物」という思いがあって、場合によっては本当に頭があったり足があったりもする。もちろん自分のイメージの世界の中でのことで、生物にも四足から単細胞生物までいろいろあるように、具体的でも単純なものでもないが、いろいろと格闘しながら自分の中でプランがまとまっていくうちに、いつもなんとなく「生物」としての組み立てのようなものが、形と同時に一種の秩序としてできあがってくる実感がある。

そしてそうなれば、オスとメスの区別もあるのかもしれない、と考えるようになったのはまだ最近のことだ。私は他の人と比べて、施主の要望を注意深く聞き、私なりにではあるがそれを忠実に実現していこうという性向が強いと思うが、それはどちらかというと女性的な傾向といってもいいかもしれない。一旦すべてを「受け入れる」という意味において。

この住まいの設計は、施主夫婦がお二人とも働いておられ、ともにそれなりの地位もあってかなりの激務だから、「癒し」という気分は最初から自分の頭にあった。だからよけいに女性的と思うのかもしれないが、この住まいをあえて「彼女」と呼ばせてもらおうと思う。そして、彼女が末永く幸せに、自分の寿命をまっとうして生きていってくれるよう、あらためてここに祈りたいと思う。

最後になりましたが、快く取材を承諾していただき、貴重な休日の時間をさいて、おつきあいいただいたSご夫妻には、心からお礼を申し上げます。
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  コメント


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受賞おめでとうございます。
着々と実績を積み上げられているようでお祝い申し上げます。
コメントから建物に対する愛着が感じられ、そんな方に設計してもっらた家がとても羨ましくも思えます。
これからも頑張ってください。

PS:私の実家のリフォームの際はお願いするかも・・・。

大平 | URL | 2010年03月05日(Fri)13:30 [EDIT]


久しぶり

コメントありがとう。久しぶりですね。今日は少し寒いですが、ようやく春目前という感じになってきました。忙しいですか?今年は平城京遷都1300年、また関西出張の機会でもあればいいですね。この前奈良公園を歩いたが、いつかあそこの「江戸三」で宴会をやりたいなと思ったりした。

松田 | URL | 2010年03月07日(Sun)13:35 [EDIT]


この場の、松田さんと大平の会話でほっとしています。当地は、暖かくなったと言ってもマイナス5度ですから。
「江戸三」って、以前書かれてましたっけ?
土日をかけて出かけて行って、一杯やる贅沢が欲しいです。

新平 | URL | 2010年03月09日(Tue)23:55 [EDIT]


ビジネスホテル

江戸三のことは書いてないと思うが、あまり覚えていない。なぜか奈良公園の中にいくつも数奇屋の棟が建っている不思議な料理旅館。夜になるとかえってあたりが見えないので、昼食で宴会をしたいね。安いし。ただおそらくは、それからどこへも行けなくなるのが残念かもしれない。

さて、遠方の記事は読みましたよ。私もグーグルマップで見てみた。車が六ミリくらいになるまでは見えるので、大体の様子は分かった。まあ雪はないようだし、現在形ではないが、秋田駅みたいなステーションや、突き当たりのオペラハウスも分かった。

最初見ていたら「ビジネスホテル」という表記があって、一気に記事の内容が現実味を帯びて、しばらく道をたどってみたのだ。住所は「18/9 Imanov Street」だが、そこであってるかしら?地図でたどると駅までも4キロくらいで、記事の内容とほぼあっていたな。

松田 | URL | 2010年03月10日(Wed)17:31 [EDIT]


Imanov Street

目を皿のようにして、Astana の地図を探したけど、 Imanov Street が見つかりません。
たぶん、このホテルの近くには間違いないんだけど。
かといって、ここの遅い回線では、Google Map は残念ながら断念。
バイオリニストに電話をしたら、明日そのオペラハウスで、チャイコフスキーをやるそうです。
万端繰り上げて、聞きに行きたいのですが。

新平 | URL | 2010年03月11日(Thu)00:59 [EDIT]


ホテル

グーグルマップでも地図上にはImanov Streetという表記はないな。「ビジネスホテル」の表記のある所は、東西に細長く連なった集合住宅かタウンハウスのような建物。4,5階建で屋根がでこぼこしている。。ほぼ同じような建物が東側の南北の道(Imanbaeva St.と読める)を挟んでもう一棟あり、もう一つ道を挟んで、さらに東側にわずかに北にずれて続いている。

そしてこれらの細長い帯状のゾーンの北側は、中央分離帯のある広い東西の道で、Auezov St. とある。

ホテルの表記のある所の西側を走る南北の道は Gabdullin Str.で、その西の反対側の区画には Kaspiyskiy Bank という銀行があり、これも住所を見るとImanov Street。またGabdullin Str.とさっきの北側のAuezov St.との交差点の北西反対側には、台形に変形した平面形を持つシネマシティーが建っている。

ただ書いたようにホテルの建物は集合住宅風なので、もしかすると表記の場所が多少ずれているのかもしれない。そのすぐ南側の大きな一画には、五本の細い高層ビルが林立しているが、ただこれもホテルというよりアパートメントみたいな感じだな。

松田 | URL | 2010年03月11日(Thu)19:13 [EDIT]