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松田靖弘のブログ

仕事とする建築のことや大学で教えている緑のことなどをはじめ、自分の日常の些細なことまで含めて気が向くままに書いていきます。

雨の国

久しぶりの激しい雨だった。
昨日の夜、寝床に入って電気を消すと、ゴーッというかザーッというか、ものすごい雨の音が鳴り響いていて、まるであたり一面の豪雨に包まれて、荒野の一軒屋にでも寝ているかのような気分になった。風はあまり吹いていなかったのか、雨の音はずっと一定の大きさで、何というか、あたかも一種の沈黙のようになってしまい、いつまでもやむことなく、そのままその中にひたりながら寝入ってしまった。

今朝起きると、まだ降っていた。

雨の勢いはずっと弱まっていたが、事務所へ出てきてからしばらくすると、またかなり激しくなってきて、あわてて窓を閉めた。WEBで調べてみると、記録的な豪雨だったようだ。北九州では時間雨量が100ミリを超えたところもあるとのこと。

建築の設計という仕事をしていると、日本という土地柄もあって、雨には縁が深い。もちろん雨水の浸入を許す雨漏りは問題だが、これは雨を遮断するということで、雨の激しさとはそれほど関係はない・・・はずだ。

といってもやはりそれなりの関係はあって、横風にあおられた豪雨とか、長時間激しく降り続く雨とかとなると、入ってこないはずの隙間から雨水が入ったり、樋があふれたりして雨漏りにつながることはある。

ちなみに自分が一番関心のある雨量というと、時間雨量だ。一時間に何ミリ降ったかということ。若い頃に知ったところでは、50ミリというと本当の猛雨で、樋の巾や深さを計算するときに、それを目安というか最悪の値として覚えた記憶がある。ただそんな雨量は最悪の想定として使うだけで、実際にはそんな雨は(めったに)降らないと思っていた。

それが今回100ミリという数字が出てきたのにはびっくりした。
確かに記録上はあるようだが、一昨年の夏だったか、豊中で50ミリの豪雨が降り、駅前が床下(床上?)浸水して新聞記事になって、山沿いではなくて平地でこんな雨が本当に降るのだと、思いっきり驚いたことがある。このときはたまたま現地を翌日に訪れたので、まだ水跡が残りゴミなどが片付かない様子を目の当たりにしたから余計に印象深いが、これはまだ記憶に新しい。

まあ、気候が熱帯化しているのかもしれないが、大昔から日本は本当に水の王国だ。この「豊かな」雨や湿気が、日本の気候の背骨をなしているのだと思う。そのおかげで、外国の人からすると緑が信じられないほど豊かで、水があくまで清らかな、この日本の自然の景色が作られているのだろう。

今朝、事務所へ出てくるために歩いていて、弱まった雨の景色を眺めながら、浄化されたような気分を感じていた。水は常に、すべてを溶かし、豊かに育み、そしていつか、すべてを洗い流してくれる。
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  コメント


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シンガポールでは、年中、雷を伴ったスコールがありました。どうでしょう、あくまで感覚としてですが、50mm/hour ぐらいは平気であったような。
突然、生温かい風が吹いてきて、あっという間に土砂降りになる。
ただし、たいていは一時間程度で収まって、その後は、地面からモヤモヤと水蒸気が立ち上がる。すごく暑い。
そういえば、高速道路わきのヤシの木に落雷して、その木が吹き飛んで、私の5台ほど前を走っていた車に直撃したことがありました。

これがリビアのトリポリとなると、冬の雨季以外はめったに雨が降らない。ところが、何年かに一度の土砂降りになったことがあって、このとき発見したのは、この都市は「水はけ」など全く考慮していない。あちこちに巨大な水たまりが発生して、ともかく自然乾燥を待つのみというひどい状態でした。

新平 | URL | 2010年07月15日(Thu)12:44 [EDIT]


天声人語

コメントありがとう。
今どこにいるのか知らないが、こちらはなかなかすごい雨でした。ちょうど今朝の朝日新聞の天声人語で時間雨量のことが書かれていたので引用しておきましょう。100ミリなんてアマゾンなんかの熱帯の雨とばかり思っていた。

▼気象庁によれば、「バケツをひっくり返したよう」と感じる雨は1時間に30ミリ以上だという。50ミリを超すと辺り一面が白っぽくなり、80ミリになると「恐怖を感じる」ほどになる。それさえしのぐ100ミリ超の雨が、近年、方々で観測されている▼

松田 | URL | 2010年07月15日(Thu)15:27 [EDIT]