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松田靖弘のブログ

仕事とする建築のことや大学で教えている緑のことなどをはじめ、自分の日常の些細なことまで含めて気が向くままに書いていきます。

バッハのパッサカリア

また少し暑くなって来た。まあ暑さ寒さも彼岸までというから、またぶり返すとは思っていた。

さて、今日は事務所に出てきたものの、昼に少し打合せの用事が入って、出かけようと思っていたことはあきらめて事務所ですごした。夜になって久しぶりにPCのスピーカーを鳴らした。かけたCDはバッハのオルガン。オムニバス形式のもので、昔東芝から出ていたバッハのオルガン全集からの抜粋だそうだ。奏者はウエルナー・ヤコブという人。上記のような経緯だから、解説も簡単でオルガンの教会名も分からないのが残念だが、有名な曲やコラールばかり8曲入っている。先月久しぶりに買った音楽のCDだ。

実は、ここにキャンプなど盆のことでヒグラシのことを書いたが、ちょうどこれを買ったばかりのときで、これを聴きながら書いたのだった。途中、ヒグラシの音とバッハの音楽と、どっちがすばらしいだろうかと考えたことがあった。比べるべきではないとも思ったが、しばらく真剣になって考えていた。

まあそういうこともあったからだが、今日ここに書こうと思った直接の理由は、その中に「パッサカリアとフーガ」という有名な曲が入っていて、それを聴いていてあらためて本当に感動したからだ。バッハファンなら誰でも知っている名曲中の名曲で、何よりもバッハの最後の曲としても有名だ。

昔(というか今でも)レコードではヘルムート・ヴァルヒャという人の演奏で持っていた。盲目の人だったと思うが、すばらしく壮厳でスケールの大きな、とても見事な演奏だった。ヤコブ氏の演奏は、もっと淡々としてなだらかな感じだし、録音もあの大曲のほんの一部でしかないが、それ以前にまったく違うところがあった。

ヴァルヒャの演奏は全曲だから、かなり長くてレコードで二枚分あるが、その最後、フーガの高潮の途上でプツンと終わってしまっている。この曲はバッハの絶筆(の一つ?)で、記譜が途中で終わっているのをそのままに演奏しているのだ。

最初に聴く前から知っていたから、そのレコードでびっくりしたことはなかったが、聴くたびにやはりちょっとショックではあった。演奏がすばらしく立派なだけに、突然たち切られた音楽の断面の面積も相応に巨大なもので、一瞬、はてしなく大きな虚空に吸い込まれていくような感じがした。

だから、ヤコブ氏の演奏でも最初多少緊張して聴いたが、そんなことはなかった。というかヴァルヒャのような演奏がまれなのだと思う。ただ、人が死ぬということはこういうようなことなのかもしれないということは、そのときも考えたことだった。

まったくの記憶だけで書いたので、もしかすると大きな誤解があったのかもしれない。今日WEBで調べてみて、まずヴァルヒャ氏の名前がウィルヘルムではなくてヘルムートだったと分かり訂正した。さらにバッハ25歳のときの作品だという記事も見つかってちょっとあわてた次第。これは少しきちんと訂正する必要がありそうであらためて書きます。

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