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松田靖弘のブログ

仕事とする建築のことや大学で教えている緑のことなどをはじめ、自分の日常の些細なことまで含めて気が向くままに書いていきます。

土壁のすだち

あっという間にひと月以上経ってしまった。
先週は大フィルの定期公演に行ってきた。予定されていた指揮者のゲルハルト・ボッセ氏が体調不良で、急遽(きゅうきょ)音楽監督の大植(おおうえ)英次氏が代役。といってもまあパンフレットもきちんと変更されていたし、そんなに急でもなかったとは思う。そのため前半のハイドンは同じでも、後半の曲目はメンデルスゾーンだったのが、前回ここに書いたばかりのベートーベンの「英雄」に変った。まあカラヤン・ベルリンに比べるのは酷だし、生演奏だからそれなりの聞き応えはあったものの、大植流エロイカにまでなっていたかどうか。

帰りに信号を渡る雑踏の中で、誰か年配の男性が「今日のはオーケストラに振らされてはったんや」と話しているのが聞こえた。そこまで言うのは失礼だと思うが、私ももしかするとエロイカはオーケストラの方の希望で決まったんじゃないかと思ったりしていたし、選曲に多少の違和感があったのは確かだ。ただ楽器の配置が二曲とも普通と違っていたのはおもしろかった。

だが、翌々日あたりの朝刊でそのボッセ氏が逝去されたことを知ってびっくした。記事を読みながら、本当に惜しい機会を逃したものだとあらためて思った次第。ご冥福をお祈りいたします。

すだち

さて、今日の写真は今やっている仕事の現場写真。これは伝統的な建築で、いわゆる総桧(ひのき)造りで壁も本当の土壁を塗る(仕上げは漆喰(しっくい))。今まで田舎などで施工中を見たことはあっても、今の時代、まさか自分の仕事でやることになるとは、思ったこともなかったので、自分自身、興味津々(しんしん)なところがある。今週初めに壁の小舞(こまい)下地を組んでくれて、スタッフが行ったときに撮ってきてくれた写真。現場では小舞とかではなく「すだち」と呼んでいて「すだち屋」さんの施工。

図面で描いてはいたものの、着工前に棟梁(とうりょう)が「寝かせた土がうまくあったらできますがねえ・・・」とのことだったので、実現できるかどうか心配だったが、今のところ無事予定通りに進んでいる。予定では来週明けは寒さが緩むので下塗りを始めることになっているが、また冷え込むらしいのでさてどうなるだろうか。
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