

比叡山へ行ってきた。一応当初の名目はマツタケ狩りだったが、まず無理という事前アナウンスがあったので、まあハイキングがてらに懐かしい顔が集まったというところ。言いだしっぺは、友人のA君と画家のItさん。Itさんは病気が最終局面で、体調を考えて結局これには参加されなかったが、代わりに彼の弟子?のIk君が京都駅まで車で迎えに来てくれた。京都までは私が一番近いくらいで、あとは愛知県の豊田市からOさん、東京からAとみんな早朝からの旅程。9時半集合で、Ik君には悪いが弁当と酒を買い込んで車に乗り込んだ。
修学院の曼珠院近くで車を降り、Ik君の案内で一応マツタケを探しに山の中へ。途中から林道をはずれて山の林の中に踏み込んで登っていったが、やはりマツタケなど影も形もない。しばらく斜面を登り、峠に達したところであきらめてまた別の林道に下りた。下の写真は降りたところにあった「猿の腰掛」。きのこ自体もそれまでほとんどなかったので、びっくりして写真に撮った。なるほどこれくらい見事ならサルも腰掛けるかもしれないと思わせる立派な姿だった。

林道は比叡山の山頂に続くものだったが、時間もそれほどなく、昼食の場所を探した。かなり登ったがみんなの要望の見晴らしのいい場所は見つからず、あきらめて日当たりのよい川原に下りて弁当を開いた。のんびりと昼食をとり帰途へ。同じ道を戻るのはつまらないということで、途中からせせらぎに下りて沢くだり。あまり人が来ていないようでちゃんとした道にはなっていなかったが、下山はスピードもついて、かえって面白かった。まあおかげでかなりタフな行程にはなったけれど。

山を降りてから車で京大前の進々堂へ。Itさんが作った看板の写真を撮ってきてほしいという要望があったのだ。昔行ってかかってなかったことがあったので心配したが、ちゃんとかかっていた(下の写真)。京都らしい角砂糖つきのミルクコーヒーを、しみじみとした気分でゆっくりといただいた。店内の内装は黒田辰秋氏の家具はもちろん、ほとんど変わっておらず時間が大きく逆流するようで、なつかしいだけでは済まないような気分を味わった。

進々堂を出てから近くの、昔住んでいた下宿のあたりへ。一緒に住んでいたAが一年ほど前に見て、建て替わっているとのことで見に行ったのだ。街並みは変わらずだが、確かに建物は新しくなっていた。それからしばらくあたりを歩いたが、昔昼食に行った「こんどう」と「玉蘭」がまだあったのは、ちょっと感動的だった。まあ前者はもう閉めたようだが、看板はそのままだった。
そこから出町柳まで車で行き、一路鶴橋へ。いつもの「ふぐ久」を6時に予約してあったのだ。そこで画家のItさんや筑波市からわざわざ来てくれたKさんと合流。料理と酒を満喫した。近くのバーで飲んでから梅田で泊るみんなのタクシーを見送ったが、盛りだくさんで、晴天のもとなかなかすばらしい一日になった。
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