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松田靖弘のブログ

仕事とする建築のことや大学で教えている緑のことなどをはじめ、自分の日常の些細なことまで含めて気が向くままに書いていきます。

姉歯建築士-8

では何を誓うのかということになるが建築家にとっては、ローマ時代の建築家ヴィトルヴィウスによって説かれた「美・用・強」という建築の三要素が手がかりになるかもしれない。その理想としては、みめうるわしく、必要な機能を満たして使い勝手もよく、十分な強度を持って安全ということになるだろうか。

でもこれでは「美」についてはともかく、機械などの性能と同じことで、設計者としては単に目的としての前提条件にすぎないだろう。姉歯氏はこんなところで踏み誤ったのではないわけで、これについては自分を十分な技術をもった確信犯として、まったくたじろぐことはなかっただろうと思う。そして彼が、多分今では決定的に踏み違えてしまったと感じているような「倫理」となると、もっとはるかに違うところを探さなくては見つからないのではないか。建築家という職能の中をいくらかき回しても出てこないだろうということだ。 ・・・続く
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