松田靖弘のブログ

仕事とする建築のことや大学で教えている緑のことなどをはじめ、自分の日常の些細なことまで含めて気が向くままに書いていきます。

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高見山登山


この日曜日、久しぶりに山登りに行ってきた。奈良県と三重県のちょうど境にある高見山。標高1,248mで、自分が関西で登った山では最高峰になる。最初に聞いたときは、時期が真冬だしWEBで調べると樹氷が有名。関西のマッターホルンという異名もあって、険しい山容の写真が出てきたりしてちょっとたじろいだ。
高見山樹氷

これは「低登山部」という同好の士の集まりの二回目の企画。昨年の夏に滋賀県の金勝(こんぜ)アルプスに登って以来だが、今回は現在のメンバー6名全員が朝8時に集合し、ワンボックスのレンタカーで山に向かった。実は先日書いたように1月にひいた風邪が長く、この登山もあったので医者にもかかって完治したつもりだったが、先週後半から多少ぶりかえしていて、その朝も起きてからの朝食を、服を着替えてからトイレに駆け込んでもどした。でも睡眠は十分とったし熱もなく、とりあえず行ってみることにしたのだった。まあふもとに温泉があると聞いていたので、最悪、登るのをやめて温泉にでもつかりながら、あたりを散策してのんびりすごすのも悪くないかと、ぼんやり考えていた次第。

2時間ほどのドライブで東吉野村の平野温泉口に到着。あたりには今朝降ったような雪が淡くまばらに残っていた。結局登ることにしたのだが、標高差6~700メートルで、自分にとってはまあまあの行路。頂上付近の気候がよく分からなかったのでおそるおそるという感じだったが、やはり着込みすぎていて暑くなり途中でかなり脱いだりした。
高見山の行路

でも体調のせいもあるのか、全体としては少し記憶がおぼろで、思い返せばどこか夢の中のような道程だった。登るときは、若い人たち(といってももっとも若くて40過ぎ)が合わせてくれ、ゆっくりと登ることができて余裕もあってそれなりに楽しく歩いた。心配した上の雪も大したことはなくて有名な樹氷のある高度に入っても、空には晴れ間がのぞき行路には土や枯れ草も見えていた。メンバーのうちで前に登ったことのある人たちから、上はすごく寒いですよと聞かされていたが、頂上でもそんなに大した寒さではなかった。風があまりなかったからのようだ。でも樹氷ゾーンに入ってすれ違った人たちが、上は風が強く寒くていられなくて早々に降りてきましたと言っていたそうだから、運がよかったのだろうと思う。
高見山頂上

帰路は、さすがに全員アイゼンを装着したが、わたしは貸してもらった簡易アイゼンがうまく靴に合わず、はずれてばかりで、3回目にはさすがにじれったくなりはずしてしまった。先に行った人たちは樹氷ゾーンの下で待っていてくれたが、だいぶ遅れたためにかなり寒さがつのったようで本当に申し訳なかった。そこからは若い人たちは冷えた体を温めたいのか猛スピードで降りていき、あっという間にとり残された高齢部隊3名はまとまってマイペースで下山した。でも登るより下山の方がかなり遠く感じたのは寒さ疲れのせいもあったのかもしれない。
大峰山系

本当にようやくの思いでふもとの駐車場にたどり着いた。時計を見ると午後4時前。登り始めたのが午前10時すぎだったので、約6時間の行程。わたしはかなりへとへとで、頭も多少ぼーっとしていた。

駐車場脇に小奇麗な平屋の建物があり公営の温泉場になっている。たかすみ温泉という名前。建物はまだ新しく浴槽もきれいでヒノキ?の木の肌触りがやさしくてうれしい。屋外にも石を組んだ小さな露天風呂がある。湯は透明な塩泉で、GREAT!!とでも叫び出したくなるような、本当にすばらしい浸かり心地だった。とくに最初に入った露天風呂は少し湯温も低くてゆっくりでき、浸かりはじめはあまりの気持ちよさに気が遠くなりそうなくらいの快感にひたってしびれる思いがした。これぞ極楽と言うような幸せいっぱいの気分になり、これならエピキュリアン(快楽主義者)たちに一票入れてもいいかもしれないと、あとで一瞬本気で考えたほどだった。

体を洗い洗髪し木の浴槽につかったり、また露天風呂に入ったりと1時間以上を浴場ですごしたが、おかげで疲れや寒さはもちろん、くすぶる風邪もぶっとんで、生き返るどころか生まれ変わったような気分になった。自分にとっては富士山以来のすばらしい登山。体調が悪くて体力の限界近くまで使い切ることになって、それがかえって自分にとって一種の達成感につながったのだろうと思う。

最後は帰りに撮った高見山の遠望。秀麗な山容が全体に夕日をあびて見事な景色。同好会リーダーのF君が気を利かせて車をとめてくれた。行くときにも見た景色だが、そのときは頂上付近は淡く砂糖をまぶしたように白かった。先週は少し暖かかったので、今朝の雪が久しぶりだったのだろうと思う。
高見山遠望
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