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松田靖弘のブログ

仕事とする建築のことや大学で教えている緑のことなどをはじめ、自分の日常の些細なことまで含めて気が向くままに書いていきます。

姉歯建築士-9

少し範囲を広げてみる。建築家も含めたProfession(職能)のところに戻ると、建築家をProfession(職能)の一つであるとした理由というか、そうなった資格のようなものが考えられるかもしれない。たとえばエリートとしての衿持のようなものの中に何か出てこないだろうかということだ。細かいところをほじくるだけのような気もするが、倫理一般となるともちろん私の手にはおえないわけで、また「建築家の倫理」というからには、一応建築家として(すでにProfessionまでは後退したが)独自のものが何かないのか一度は考えておきたいと思う。

ここでしばらく余談をはさみたい。
数年前にマックス・ウェーバーの名著「プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神」をようやく読んだ。若いときからいつか読みたいと思った本の一つだった。ただ、キリスト教となると日本的無神論者の私にとっては、プロテスタントとカトリックの違いくらいはいくらか見当つくが、プロテスタンティズムやカルヴィン主義などと言われても、高校の世界史で学んだレベルをあまり越えない知識しかない。禁欲的合理主義というのが多分その核心の価値観だが、まあ「価値観」として確かに自分も認めてみればそのまま「倫理」の一種ともなるようだ。

(余談にさらに余談をはさむ。これを書きかけてから、まだ事務所にあったその岩波文庫を手に取るとちょうどその横に同じ岩波文庫のアインシュタイン「相対性理論」があった。思えばこれを買ったときには大いに興奮して、この思想が自分のところへ届くのに100年近くかかったのだと日記にしるした覚えがある(まあ読後さっぱり分からなかったが)。本の表題の裏ページに1905の文字があり、そういえばとM・ウェーバーのを見ると1904-1905に執筆とある。2006年の冒頭なので書いておきたいと思うが、どちらも20世紀のしょっぱなのほぼ同じときに出て、いわばその世紀の決定的な書物にもなったわけで、いまや21世紀の冒頭にいる私としてはきっとまた今も、さらに新たな幕開けが始まっているのだろうと信じる気分になった次第。そしてまたわれわれの子供たちの活躍にも期待したい。) ・・・続く
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